分解しながら消耗パーツの良否判定をつつ、パーツのクリーニングなど。
シリンダーヘッドは過去にバルブガイド入替,シートカット,バルブシール交換などされているようですが、5速化のタイミングなのかは不明です。
洗浄後。
バルブの擦り合わせ程度で良さそうですが、'97~モデル特有のウォータージャケットのコアプラグは交換しておきたいですね。
ミニのパーツでは設定なしか廃番扱いですが…只今取寄せ中です。

シリンダーブロック。
ウォータージャケットのコアプラグは取外しと、これまた'97~モデル特有のオイルギャラリープラグはテーパープラグ取付加工。
オイルギャラリープラグも設定なしまたは廃番扱いですが…コレも只今取寄せ中です。
洗浄後。
シリンダーヘッド下面も同様なのですが、シリンダーブロック上面も一定度の平面は出しておきます。
クランクシャフトのメイン/ビッグエンドジャーナルに少し傷が見られたので、かるく磨いてラッピング。
ようやく組立の準備が完了しました…
カテゴリ:MAINTENANCE > HEAVY MAINTENANCE / OVERHAUL
'98 BSCCリミテッド オーバーヒート修理①
既にFacebookにて作業を紹介し始めていますが、このブログ内で作業終了まで記事を書こうかと思っておりますので、改めてここまでの作業をまとめて書き記しておきます。
オーナー様は関東地方在住なのですがこちらにご実家があるとの事で、帰省の際の不具合がご縁で昨年一昨年と年末に2度に渡り作業をさせていただきました。


その間、冷却系の主な交換部品は
ラジエーター
ラジエーターキャップ
サーモスタット
ウォーターポンプ
ラジエーターアッパーホース
クーリングファン
電動ファンブラケット
など。


これらによって不具合は解消されたかに見えましたが、昨年末の納車直後の復路にて不具合が出たとのご報告をいただきました。
オーナー様より「作業前より随分良くなりましたよ」とお慰め?!のお言葉を頂戴したのですが、此処はスッキリと不具合を解消してストレスなくお乗りいただきたいところ。
オーナー様によくよくお話をお伺いすると…
作業前は80km/hの巡航でも水温が上昇していた。
昨年末の作業後は90km/hあたりなら問題はない。
それ以上の速度で1時間以上の連続走行ではじめて水温上昇が始まる。
一昨年5MT化と共にエンジンのOHを行ったが、それまで不具合はなかった。
ちなみに、エンジンOH時の明細はなし(紛失?)。
市街地走行では不具合はなく高速道路で一定速での長時間走行で初めて現象が現れるとの事で、十分なテストドライブの上で納車させていただいたつもりでしたが、まだまだ走行時間が短かったようですね…
冷却水関連は細部の点検も行い手を尽くしたといって良い状況である事と、お伺いしたお話の最後がずっと引っ掛かっていて…
こちらからご提案・了解をいただき、不具合解消までお付き合いさせていただける事になりました。

まずは念の為、制御系等に不具合がないかを確認の上
パワーユニットを降ろします。

注意深く観察しながらエンジンの分解を始めます。
オイルポンプ自体には大きなダメージはありませんでしたが
交換どころか外した形跡もありませんでした…

実は「ピストンリングが交換されていて、そのリングの不良によって異常な熱が発生しているのでは?」という予測をしていたのですが、ピストンリングの交換履歴もなさそうです。
コンロッドベアリングも新車装着の物ですが、状態はお世辞にも良いとは言えません。

カムシャフトに1箇所傷みが見受けられます。
接触するバルブリフターも酷い“虫食い”です。

クランクシャフトはほとんど振れもなく、ジャーナルの傷みや摩耗もなく良好です。
新車装着であろうスラストワッシャーは摩耗限度を超えております。

恐らくエンジン内部で唯一交換されているパーツが、このメインベアリング。
オイルクリアランスは許容範囲をはるかに超えていますが、メインベアリングにはそれほど強いアタリもありません。
また、ベアリング装着時の“張り”がほとんどなく、クランクシャフト取外しの際にクランクシャフトと共に外れてしまうものも…
過去2度のご入庫の際の走行距離から推測してエンジンOH後最大でも2万kmは走行していないと思われますので、新品取付時にはすでに適正なクリアランスを保てていなかったのでは?とも考えられます。
過去に例がなくこのような事例の経験談など類似情報なども得られずですのでまだ断定は出来ませんが、恐らく原因はオイルクリアランス過多によるもので
一定以上の回転数を維持し続ける事で初めてクランクキャップ周辺に熱を持ち始め
冷却水で油温を抑え込めなくなり、時間差で水温が上昇を始める
というイメージフローでよいのではないかと考えております。
まだ一通り分解を終えたところ。
注意深く観察しながら、この後も作業は続きます。
オーナー様は関東地方在住なのですがこちらにご実家があるとの事で、帰省の際の不具合がご縁で昨年一昨年と年末に2度に渡り作業をさせていただきました。


その間、冷却系の主な交換部品は
ラジエーター
ラジエーターキャップ
サーモスタット
ウォーターポンプ
ラジエーターアッパーホース
クーリングファン
電動ファンブラケット
など。


これらによって不具合は解消されたかに見えましたが、昨年末の納車直後の復路にて不具合が出たとのご報告をいただきました。
オーナー様より「作業前より随分良くなりましたよ」とお慰め?!のお言葉を頂戴したのですが、此処はスッキリと不具合を解消してストレスなくお乗りいただきたいところ。
オーナー様によくよくお話をお伺いすると…
作業前は80km/hの巡航でも水温が上昇していた。
昨年末の作業後は90km/hあたりなら問題はない。
それ以上の速度で1時間以上の連続走行ではじめて水温上昇が始まる。
一昨年5MT化と共にエンジンのOHを行ったが、それまで不具合はなかった。
ちなみに、エンジンOH時の明細はなし(紛失?)。
市街地走行では不具合はなく高速道路で一定速での長時間走行で初めて現象が現れるとの事で、十分なテストドライブの上で納車させていただいたつもりでしたが、まだまだ走行時間が短かったようですね…
冷却水関連は細部の点検も行い手を尽くしたといって良い状況である事と、お伺いしたお話の最後がずっと引っ掛かっていて…
こちらからご提案・了解をいただき、不具合解消までお付き合いさせていただける事になりました。

まずは念の為、制御系等に不具合がないかを確認の上
パワーユニットを降ろします。

注意深く観察しながらエンジンの分解を始めます。
オイルポンプ自体には大きなダメージはありませんでしたが
交換どころか外した形跡もありませんでした…

実は「ピストンリングが交換されていて、そのリングの不良によって異常な熱が発生しているのでは?」という予測をしていたのですが、ピストンリングの交換履歴もなさそうです。
コンロッドベアリングも新車装着の物ですが、状態はお世辞にも良いとは言えません。

カムシャフトに1箇所傷みが見受けられます。
接触するバルブリフターも酷い“虫食い”です。

クランクシャフトはほとんど振れもなく、ジャーナルの傷みや摩耗もなく良好です。
新車装着であろうスラストワッシャーは摩耗限度を超えております。

恐らくエンジン内部で唯一交換されているパーツが、このメインベアリング。
オイルクリアランスは許容範囲をはるかに超えていますが、メインベアリングにはそれほど強いアタリもありません。
また、ベアリング装着時の“張り”がほとんどなく、クランクシャフト取外しの際にクランクシャフトと共に外れてしまうものも…
過去2度のご入庫の際の走行距離から推測してエンジンOH後最大でも2万kmは走行していないと思われますので、新品取付時にはすでに適正なクリアランスを保てていなかったのでは?とも考えられます。
過去に例がなくこのような事例の経験談など類似情報なども得られずですのでまだ断定は出来ませんが、恐らく原因はオイルクリアランス過多によるもので
一定以上の回転数を維持し続ける事で初めてクランクキャップ周辺に熱を持ち始め
冷却水で油温を抑え込めなくなり、時間差で水温が上昇を始める
というイメージフローでよいのではないかと考えております。
まだ一通り分解を終えたところ。
注意深く観察しながら、この後も作業は続きます。

